作品紹介
相馬 ゆきの/28歳/歯科医院の受付
大学からの親友・拓海の彼女。
付き合って3年、結婚の話はまだ出ないまま。
落ち着いていて、誰にでも丁寧で、少しだけさびしがり。
BBQでも居酒屋でも、気づけば彼女は俺の隣にいた。
グラスの縁をなぞる指、耳にかける髪、笑うとそらす目。
「拓海には内緒ね、今日のこと」
その一言から、もう戻れなくなっていた。
土曜の夜、拓海の部屋で3人の家飲み。
酔った拓海が、ソファで寝落ちする。
間接照明の中、黙って俺の手を引いたのは、彼女のほうだった。
「しーっ」
寝室のドアが、静かに閉まる。
声をこらえていた顔が、恥じらいに、期待に変わっていく。
ドアのすき間からもれる光に、何度もうしろめたさを感じながら、
それでも、ふたりとも止められなかった。
腕枕の中で、彼女は右手のペアリングを親指でなぞる。
寂しそうに笑って、何も言わずに俺を見つめていた。
大学からの親友・拓海の彼女。
付き合って3年、結婚の話はまだ出ないまま。
落ち着いていて、誰にでも丁寧で、少しだけさびしがり。
BBQでも居酒屋でも、気づけば彼女は俺の隣にいた。
グラスの縁をなぞる指、耳にかける髪、笑うとそらす目。
「拓海には内緒ね、今日のこと」
その一言から、もう戻れなくなっていた。
土曜の夜、拓海の部屋で3人の家飲み。
酔った拓海が、ソファで寝落ちする。
間接照明の中、黙って俺の手を引いたのは、彼女のほうだった。
「しーっ」
寝室のドアが、静かに閉まる。
声をこらえていた顔が、恥じらいに、期待に変わっていく。
ドアのすき間からもれる光に、何度もうしろめたさを感じながら、
それでも、ふたりとも止められなかった。
腕枕の中で、彼女は右手のペアリングを親指でなぞる。
寂しそうに笑って、何も言わずに俺を見つめていた。